2025年夏に劇場公開され、興行収入51.7億円のヒットになった映画『8番出口』。2026年10月2日から、Prime Videoで見放題独占配信が始まりました。原作は「同じ地下通路をひたすら歩く」だけのゲーム。それがどうやって95分の映画になったのか。結末には触れずに、観る前のガイドをまとめます。

作品データ

配信: Prime Video(見放題独占) / 配信開始: 2026年10月2日 / 上映時間: 95分

劇場公開: 2025年8月29日 / 配給: 東宝 / 国内興行収入: 51.7億円

監督: 川村元気 / 脚本: 平瀬謙太朗、川村元気 / 音楽: 中田ヤスタカ、網守将平

原作: KOTAKE CREATE『8番出口』(ゲーム)

※2026年10月12日時点の情報です。最新の料金・配信状況は各サービスの公式サイトでご確認ください。

予告編

動画: YouTube「東宝MOVIEチャンネル」公式チャンネル

配信で見る(2026年10月13日時点)
見放題(独占)
Prime Videoで見る

Prime Videoの見放題独占配信です(プライム会員は追加料金なし)。

あらすじ

満員の地下鉄。イヤホンをした男(二宮和也)の目の前で、泣いている赤ん坊を抱いた母親が、乗客に怒鳴られています。男は目をそらし、そのまま電車を降ります。

改札へ向かう途中、別れ話の出ていた恋人から電話がかかってきます。告げられたのは、思いがけない知らせでした。返事ができないまま電波が途切れ、男は地下通路を歩き続けます。

白いタイルの壁。並んだ広告ポスター。向こうから歩いてくるスーツ姿の男性。角を曲がると、また同じ通路。同じポスター。同じ男性。

男は、出口のない通路に閉じ込められたことに気づきます。

やがて通路には、少しずつ「おかしなもの」が混ざり始めます。ポスターの絵柄が違う。照明が消えている。すれ違う男性の様子が変だ。見落として進めば、またふりだしへ。喘息の発作に苦しみながら、男は一つひとつの違いに目を凝らします。

そして通路の途中で、男は一人の少年に出会います。なぜここに子どもがいるのか。この少年は「異変」なのか、それとも自分と同じ迷い人なのか。物語はここから、ただの間違い探しではなくなっていきます。

通路のルール

壁の案内板には、こう書かれています。

  • 異変を見逃さないこと
  • 異変を見つけたら、すぐに引き返すこと
  • 異変が見つからなかったら、引き返さないこと
  • 8番出口から外に出ること

通路がいつもと同じなら前へ進む。少しでもおかしなところがあれば引き返す。正しく判断するたびに、出口の番号が1つ増えます。間違えると0番に戻ります。8回連続で正解すれば、外へ出られます。

ルールはこれだけです。観ている側も主人公と一緒に「いまの、何か違った?」と画面を見つめることになります。映画館で観客が一斉に息をのむ作品でしたが、家で一時停止せずに観るのも、なかなかの緊張感です。

キャスト

登場人物には、ほとんど名前がありません。

  • 迷う男 … 二宮和也
  • 歩く男 … 河内大和
  • 少年 … 浅沼成
  • 歩く女 … 花瀬琴音
  • ある女 … 小松菜奈

通路の向こうから無表情で歩いてくる「歩く男」は、ゲームでは「おじさん」として知られる存在です。演じる河内大和は舞台を中心に活動してきた俳優で、本作で第49回日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞しました。

ゲームを知らなくても大丈夫な理由

原作のゲーム『8番出口』は、KOTAKE CREATEが個人で開発し、2023年に発表した作品です。物語も台詞もなく、プレイヤーは地下通路を歩いて「異変」を探すだけ。それが世界中で遊ばれ、実況動画でも広まりました。

映画は、このルールと通路の見た目を忠実に再現したうえで、ゲームにはなかったものを足しています。主人公がどんな人間で、なぜ迷い込んだのか、という物語です。

川村元気監督は、まず地下通路のセットを作り、そこに人物を置き、最後に物語を組み立てるという、ふつうとは逆の順序で映画を作ったと語っています。そのため、ゲームのファンは「あの通路が本当にある」と驚き、ゲームを知らない人は一本のスリラーとして観られる作りになっています。

2025年5月には、第78回カンヌ国際映画祭のミッドナイト・スクリーニング部門で上映されました。

観る前の注意点

  • 水が押し寄せる場面があります。 津波を思わせる描写が含まれるため、劇場公開時には公式から注意の呼びかけがありました。不安のある方は、あらかじめご承知おきください
  • 大きな音や、突然現れるものに驚かされる場面があります。 血が大量に出るような残酷な描写は多くありません
  • できれば一気に観るのがおすすめです。 95分と短く、繰り返しのリズムそのものが仕掛けになっています

監督自身による小説版

映画の公開に先立って、川村元気監督が自ら書いた小説版も刊行されています(水鈴社、2025年7月)。映画では台詞にならない主人公の心の動きが文章で書かれていて、観たあとに読むと答え合わせのように楽しめます。

『8番出口』川村元気 書影

書影: 楽天ブックス

映画の監督・脚本を務めた川村元気による小説版(水鈴社)。映像では語られない主人公の内面が文章で描かれます。

ほかのストアで探すAmazon(紙)Kindle

観終わったら

ループの意味、少年の正体、あの結末の解釈は、ネタバレありの別記事にまとめました。

→ 『8番出口』考察: ループの意味と結末を読み解く(ネタバレあり)